社会新報

9条改悪を絶対に許さない~村山談話の会が参院選へ緊急集会~

(社会新報2022年7月6日号3面より)

 

「村山首相談話を継承し発展させる会」(村山首相談話の会)の主催による「憲法9条改悪を絶対許すな!緊急集会」が6月20日、衆院第一議員会館で開かれ、約150人が参加した。

 

 

 自民党や日本維新の会などの改憲勢力が、ウクライナ戦争を奇貨として、憲法9条改悪や軍事費のGDP比2%への増額、先制攻撃である敵基地攻撃能力保有、核の共有論を声高に主張する非常に危険な状況下、参院選に向けて9条改憲を許さない明確な意思を示すことを趣旨として、同集会がもたれた。

大政翼賛会に戻さぬ

 服部良一社民党幹事長が連帯のあいさつで「戦前の大政翼賛会に戻ったような時代の雰囲気だ。憲法9条は、戦争で亡くなった人々の遺言のようなもの。絶対に変えてはならないと、社民党は護憲の党として長年活動してきた。参院選は戦争への道を選択するか否かの分かれ道となる」と訴えた。立憲民主党、共産党の代表も連帯あいさつをした。

 主催者を代表して、村山首相談話の会の藤田高景理事長が「憲法9条は現行条文のまま、一言一句も変えてはならない。参院選で自民党や日本維新の会などの改憲勢力が3分の2以上の議席を得れば、必ず9条改悪の暴走を始めるだろう。侵略戦争を二度と起こさないとの決意を込めた憲法9条があったからこそ、日本は世界の信頼を勝ち得てきた。9条は、国際公約であり、世界の宝だ」と訴えた。

 登壇した各界の多彩な顔触れは次の通り。

 政治経済学者の植草一秀さん、内田雅敏弁護士、纐纈厚・山口大学名誉教授、元経産省官僚の古賀茂明さん、元文部官僚の寺脇研さん、前田朗・東京造形大学名誉教授、落語家の古今亭菊千代さん、ジャーナリストの竹信三恵子さん、政治評論家の森田実さん、暉峻淑子・埼玉大学名誉教授、羽場久美子・神奈川大学教授など。

徹底的な非暴力こそ

 纐纈さんは「専守防衛は『必要最小限度の防衛力』だったが、今や『不必要で最大限の攻撃力』になり替わろうとしている」と危機感をあらわにし、「徹底的な非協力・非暴力でいくべき。日本国憲法こそが戦争抑止だ。これを『憲法抑止力』と呼びたい。人を殺すなら殺される方を選ぶ、とあえて言いたい。そう踏ん切りをつけないと、暴力と戦争の連鎖を断ち切ることはできない」と訴えた。

 古賀さんは集団的自衛権行使を容認する安保法制を強行した安倍内閣を振り返り、「安倍さんが総理になったこと自体が憲法違反だった。憲法を守ろうとしない総理は憲法99条の尊重擁護義務に違反していた」と指摘。現在の岸田内閣について「まだ決まってもいない敵基地攻撃能力保有を前提にした長距離ミサイルの購入を進めている。これも憲法違反」と批判した。

軍事費抑える防波堤

 暉峻さんは、参院選について「戦争を止めるために国会に野党議員を送り込めるチャンスだ」と述べ、9条を擁護する候補者への投票を呼びかけた。

 竹信さんは「日本はこれまでの日清・日露・日中・日米の戦時下で国家予算の7~8割を軍事費につぎ込み、社会保障や教育の予算がなくなった。この反省から憲法9条は国の税金を軍事費に流し込ませないという防波堤の役割を果たしてきた。9条をなくしてはならない」と強調した。

 羽場さんは「日本は中国や北朝鮮、ロシアと絶対に戦争をしてはならない。外交の努力が必要だ。しかし、戦争はいったん始まれば止めることはできなくなる。日本に54基あった原発と、基地のある沖縄が標的となる。市民一人ひとりがSNSを使って、戦争をさせないために連帯しよう」と呼びかけた。

 植草さんは「ウクライナ戦争では、市民と最前線の兵士が犠牲者となり、背後で米国の軍産複合体が痛みを伴わず巨利を得ている。同じことが極東でももくろまれようとしている。そうさせないための外交努力が求められる」と指摘した。

 集会の模様は、日本のマスコミ以外に中国や韓国の報道機関も取材に訪れ、大きく報じられた。

 

↑連帯のあいさつをする服部幹事長。

 

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