社会新報

【11月16日の福島党首会見】米中首脳会談を評価~台湾有事の最悪事態の回避へ対話を求める

定例会見で福島党首は党の新しいポスターを披露した(11月16日)。

 

 社民党の福島みずほ党首は11月16日、参院議員会館で会見を行なった。

 会見冒頭で福島党首は、新しいポスターを披露。「『がんこに平和』『くらしが一番』はとても大事」と新ポスターの前で訴えた党首を、記者たちが撮影した。福島党首はインドネシアで開かれたG20に触れ、「米国と中国の両首脳が3時間にわたって話し合ったことは、最悪の事態を避けるという点では良いこと」と述べた。

また、「日本も中国や韓国、北朝鮮と対話する必要がある」として、関係が悪化している北東アジア各国との緊張緩和の必要性を力説。「防衛費増額や日米合同演習など防衛省の動きは突出しているが、外務省の動きがあまり見えない。平和外交という外務省の役割がもう少し見えるようになってもよいのでは」と述べた。

 また、「法務大臣の仕事は朝、死刑のハンコを押すこと」との発言で葉梨康弘法相が今月11日に事実上、更迭されたことについて、「法務大臣が、死刑を執行することが当たり前ではない」と葉梨前大臣の発言を批判。「先日出た国連の自由権規約委員会から日本への勧告では『死刑廃止へ向かうように』『死刑廃止のための啓発を行なうように』と求めている」と、世界的な死刑廃止の流れに反したものと指摘した。

また、「同勧告は同性婚や選択的夫婦別姓、国際基準の難民受け入れ、入管問題、人権救済機関の設置など、さまざまな改善を求めている」として、「日本政府や国会が、これらの改善を法制度で実現できるようにすべきだ」と述べた。

 会見後の記者とのやり取りでは、現在、エジプトで開催中の温暖化防止のための国際会議COP27に言及。「日本が火力発電や老朽原発を延命させようとしていることを環境NGOが懸念しているが、そのとおりだ」として、岸田政権の名ばかりの「脱炭素」政策を批判した。