社会新報

大椿副党首が参院比例で繰り上げ当選~解雇された非正規労働者たちの一議席

参議院会派「立憲民主・社民」の議員総会に福島党首と共に出席する大椿副党首(4月7日、参議院内)。

議員バッジを付ける大椿さん(4月7日)。

 

(社会新報4月19日号1面より)

 

 大椿ゆうこ参院議員が、ついに誕生した。これで党所属国会議員の議席数が2から3に増加した。
                                     ◇
 中央選挙管理会は6日、選挙会で、立憲民主党の吉田忠智さんが参院大分補選への出馬に伴い辞職したことを受け、2019年参院選の社民党比例名簿に従い、得票数1位の吉田さんに次ぐ2位と3位の候補者が離党により比例名簿から削除されていることから、4位の新人・大椿副党首の繰り上げ当選を決めた。
 大椿副党首は翌7日朝、総務省で当選証書を受け取り、参院に初登院した。参院会派「立憲民主・社民」の議員総会に福島党首と共に出席し、10時からの参院本会議に臨んだ。尾辻秀久議長から新人議員として紹介され、議場であいさつした。同日、参院議員会館で服部良一幹事長と共に会見し、以下の通り、決意を語った。
                               ◇
 私の一議席は、働く人たちの一議席であり、非正規労働者の一議席。そして日本国籍ではないがゆえに選挙に行けない、外国人労働者のための一議席であると思う。そうした人たちのために、この議席を使っていきたい。
 自分自身が首を切られた元非正規労働者であるということを前面に打ち出して、過去3回の国政選挙を戦ってきた。
 私の世代はいわゆるロストジェネレーションといわれる世代だ。岸田政権は今、「異次元」の少子化対策と言うが、私たちの世代がなぜ子どもを産まなかったのか、産めなかったのか、そこに向き合わないままの少子化対策にとても危機感を持つ。労働基準法すら守られず、非正規だけでなく正規も簡単に首を切られているのが現状だ。国会の中でしっかりと対峙(たいじ)していきたい。
                                 ◇
おおつばき・ゆうこ 1973年、岡山県生まれ。有期雇用を理由に関西学院大学を雇い止め解雇になり闘った元非正規労働者。元大阪教育合同労組委員長。20年、党全国連合常任幹事に、21年、副党首に就任。

 

大椿ゆうこ参議院議員が初登院した4月7日、国会議事堂正玄関前で記念撮影。左から服部幹事長、大椿副党首(参院議員)、福島党首(同)、新垣副党首(衆院議員)。

 

社会新報ご購読のお申し込みはこちら