社会新報

日東電工は韓国子会社の不当解雇を撤回せよ~韓国オプティカルハイテック支会長らが来日して会見や官邸前行動

韓国オプティカルハイテック支会を支援する会見には韓国国会議員3人と福島みずほ党首と大椿ゆうこ副党首も立ち会った。(7月26日、衆院第二議員会館)

雇用継続を訴えて拳を上げる、韓国オプティカルハイテック支会長や民主労総の関係者、福島党首、大椿副党首ら。(同)

 

  7月26日、韓国から金属労組亀尾支部韓国オプティカルハイテック支会の崔鉉煥支会長をはじめとする民主労総関係者や市民団体の支援者が、進歩政党の国会議員3人と共に来日し、日東電工株式会社の子会社による労働者の権利侵害を解決するため、日本政府が積極的に関与するよう求める記者会見や首相官邸前での街宣行動を行なった。

  国会議員は共に民主党の金周暎氏・李庸宇氏、及び進歩党の尹鍾五氏の3人で、会見・街宣には社民党の福島みずほ党首と大椿ゆうこ副党首も立ち会った。

  日東電工が韓国・亀尾市に作った子会社「韓国オプティカルハイテック」社は2022年10月に発生した工場火災を理由に廃業を発表し、従業員は一方的に仕事を奪われた。この工場で行なわれていた作業は平沢市にある別の子会社「韓国日東オプィテカル」社の工場に移され、そこでは新規採用が続けられている。

  労働組合側は亀尾市の工場の労働者の雇用を平沢市の工場に承継するよう求め、2人の労働者が火災のあった工場で200日以上籠城を続けている。 一行は最初に外務省北東アジア第1課・経済産業省通商政策局韓国室の担当者に、安浩永・環境労働委員長の名義で書かれた書簡文を提出し、OECDの多国籍企業ガイドラインや日本政府自ら策定した「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」に従い、日本政府が被害救済・雇用継続に乗り出すよう求めた。

  対する日本政府は「個別企業の経営権に関わる事項に干渉できない」との姿勢を崩さず、労働組合との意見交換を拒否した。議員らは、書簡文提出時の撮影すら許可しない政府の対応に遺憾の意を表した。

  書簡文提出後の記者会見や首相官邸前での宣伝で、崔支会長は、日東電工側が組合事務所への電気・水の供給を絶ち、組合員の住宅保証金まで仮差押えする等、野蛮で非人道的な組合弾圧を行なっていると訴えた。大椿副党首は、労働組合との対話にすら応じず、労使間での問題解決の意志を全く示さない日東電工の姿勢を批判した。

 

7月26日、首相官邸前で、日本政府に対して国際基準に則り問題の解決に乗り出すよう訴える、オプティカルハイテック支会長と支援者する日韓の労働組合員ら。

日東電工東京本社前で抗議行動を展開する韓国オプティカルハイテック支会長や支援する日韓の労働組合員ら。