(社会新報2022年6月29日号1面より)
社会民主党の福島みずほ党首は参院選が公示された22日、東京・新宿駅東南口前で力強く第一声を上げた。自民党などの軍拡・改憲政治を厳しく批判し、「がんこに平和 くらしが一番」を掲げ、党への支持を訴えた。
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福島党首は7月10日投開票の参院選の争点について「大企業が潤えば全てうまくいくという新自由主義を続けて生活を破壊し続けるのか、それとも『くらしが一番』の社会民主主義の政治に転換するのか」「憲法9条を持ち平和国家としてあり続けるのか、それとも戦争のできる軍事大国になってしまうのか」の2点を訴えた。
党首は、市民生活が苦しさを増している原因に関して「実質賃金は20年以上、下がっている。日本は先進国の中で唯一、下がり続けている。これは政治の責任だ。法人税は30年間で7回も下げ、逆に消費税は10%まで上がった。法人税が下がった分を消費税が賄う構図だ」と指摘し、その解決策として「消費税を思い切って3年間ゼロにする。財源として大企業の内部留保484兆円に課税する。そして最低賃金時給1500円を実現する」と選挙公約を説明した。
また、党首は「がんこに平和」について「自民党は防衛予算を11兆円に倍増しようとしている。世界第3位の軍事大国になってしまう。これだけの予算があれば、公立小学・中学の給食費無償化に要する4400億円、高校の授業料の完全無償化と大学の入学金・授業料の無償化の3兆円が捻出できる。防衛予算を11兆円にするのではなく、教育の無償化に税金を使うべきだ」と強調し、軍拡を推進する岸田政権を厳しく批判した。
服部・秋葉・大椿各候補も訴え
続いて、東京選挙区候補の服部良一幹事長が「軍事費を2倍にすれば、際限のない軍事拡大の競争になる。軍国大国化への道を一緒に止めようではないか」と訴えた。ウィーンでの核兵器禁止を求めるNGO会議から帰国したばかりの秋葉忠利候補(比例)は「スコットランドは来年に住民投票を準備している。英国から独立して核兵器を持たない国になろうとしている。日本国憲法の理念を守っているのはスコットランドだ」と指摘した。そしてヒロシマの心を世界に発信していく決意を表明した。
大椿ゆうこ候補(比例)は「あなたの非正規労働も、あなたがクビを切られたのも、自己責任なんかじゃない。政治の責任だ」と熱く訴え、「参院選はどん底からはい上がる者たちが蜂起するチャンスではないか」と力を込めた。村田しゅんいち候補(比例)も参加した。
新社会党の岡﨑宏美委員長も「社民党と共にブレずに憲法を守り活(い)かすために戦い抜く」と決意を語った。
↑第一声を上げる福島党首。
↑左から秋葉、服部、福島、大椿、岡﨑の各氏(22日、新宿駅東南口)。
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