(社会新報2022年4月20日号2面より)
社会民主党全国連合常任幹事会は4月6日、参院選の比例代表の公認候補としてバイセクシャルの当事者で党全国連合職員の新人・村田しゅんいちさんを擁立することを決定した。
同日の福島みずほ党首の定例記者会見と合わせて、村田さんの出馬会見を行なった。なお、比例代表予定候補だったキム・テヨンさんは出馬を辞退した。
福島党首は会見でウクライナ情勢について「ロシア軍がウクライナの民間人を大量に殺害しているとの報道が事実であるならば、プーチン大統領は国際刑事裁判所で裁かれなければならない」と厳しく批判した。そして「日本に避難してきたウクライナの人たちを本当に歓迎する。しっかり難民認定をすべきだ。野党提出の難民認定保護法案を成立させるべき」と指摘した。
次に、村田さんが出馬の決意を次のように訴えた。
「自己責任や差別によって自己否定を植え付けられている人たちがたくさんいる。一人ひとりが自分のアイデンティティや人生を『いいね』と思いながら生きていけることが大事。他の人との優劣や自己有能感ではなくて、長所も短所も成功も失敗もひっくるめて『自分の人生、これでいいじゃん』と思えること。その土台づくりを自己啓発や心の持ちようではなくて、社会保障・医療・福祉・教育といった分野において公的責任を果たさせることで実現する。ジェンダー平等、共生社会の課題は個別にあるのではなく、法務・労働・福祉・教育といった分野をだんごの串のように貫いている。私はバイセクシャルというLGBTQの当事者としての視点を最大限に生かし、新自由主義で後退した公的責任を回復させる」
◇
↑左から、会見する村田さん、福島党首、服部幹事長(6日、参院議員会館)。
1992年、富山県生まれ。名古屋大学教育学部卒。名古屋大学大学院教育発達科学研究科修士課程修了。党全国連合職員。全国連合共生政策運動委員長。Transgender Japan事務局長。バイセクシャルの当事者。トランスマーチを企画し、「ウクライナに平和を!市民と議員の緊急行動」や入管施設収容者への面会活動を行なっている。
社会新報ご購読のお申し込みはこちら