(社会新報10月11日号2面より)
消費税のインボイス(適格請求書)制度が10月から混乱のなか始まったが、これを前に、インボイスに反対する集会が9月25日、東京・永田町の首相官邸前や衆院第二議員会館前で開かれ、1000人以上が参加した。主催は「インボイス制度を考えるフリーランスの会」(STOP! インボイス)。同会がオンライン上で募った賛同署名は10月4日15時現在で55万2260筆に上っている。
インボイス制度の導入で、課税売上高が1000万円以下で消費税が免除されてきた事業者は、免税業者のままか、課税事業者になりインボイスを発行するかの二者択一を迫られる。免除を選択すると取引先から仕事を切られる懸念が指摘されている。
「STOP! インボイス」の阿部伸さんは開会あいさつで、「オンラインで集まった50万余の署名の重みを、苦しみを総理に直接手渡しをしたかった。さまざまなルートを使って交渉したが断られた。ある自民党国会議員に10万筆の署名が集まったと伝えたら、30万筆の署名を持って来いと言われた。自民党議員から大きな塊を見せろと言われ続けた2年間だった。全てクリアしてきた。次は政府が言うことを聞く番ではないか。次は総理が僕らの声を聞く番ではないか」と訴えた。
社民党党首の福島みずほ参院議員は連帯あいさつで「物価高、インフレ、あまりの円安、実質賃金は下がり続け、個人消費は下がり続けている。こんな時になぜ消費税増税となるインボイス制度導入なのか」と熱く訴えた。
副党首の大椿ゆうこ参院議員も「金のない所から金を取るな。大企業の内部留保500兆円から手を付けろ。法人税を上げろ。消費税を下げろ」と訴えた。この他、野党各党の国会議員らが多数参加した。