社会新報

【12月26日の福島党首会見】今年の世相を表す漢字は「裏」だ~自民党政治は何でもかんでも「裏」で決めてしまう~安倍派などがキックバックした裏金の「裏」

 

 社民党の福島みずほ党首は12月26日、参院議員会館で今年最後の記者会見に臨んだ。

大きな漢字で「裏」と書かれた直筆の色紙を掲げながら、「今年の世相を表す漢字は『裏』だ」と語った。

 「裏」の一字に込めた意味について、党首は「自民党政治は何でもかんでも裏で決めてしまう。安倍派などでキックバックされた裏金の『裏』。国会の閉会中に、日本の大原則を勝手に閣議決定で変更してしまう。国民不在の私物化された政治。そういう意味の『裏』だ」と強調した。

 岸田内閣が22日の閣議で殺傷能力のある武器の輸出を解禁したことについて「日本製の殺傷能力のある武器が世界の戦場で使われる。結局、日本が戦争に加担していく。輸出した武器の使われ方は後からチェックできない。日本がまさに『死の商人国家』となることを閣議だけで決めた。絶対に許されない」と厳しく批判した。

閣議決定された来年度予算案について「防衛予算7兆9000億円が社会保障や教育予算を圧迫している。この予算はとんでもない」と怒りの声を上げた。

「来年はそうではなくて、もう裏金問題などをやる自民党政治にさようならをする、政権交代を皆さんと本当につくっていきたい」と訴えた。

 また、沖縄の米軍辺野古新基地建設をめぐり、国交相が26日、沖縄県に代わって工事設計変更を承認する代執行を28日に行なうと発表したことについて「仕事納めの2日前になって、政府の言うことを聞け、代執行するぞって、一体何なのか。とんでもない話だ。そもそも沖縄の民意は辺野古新基地建設反対。なぜ民意をちゃんと聞かないのか」と厳しく指摘した。

その上で、党首は「これは沖縄県だけの問題ではない。こんな代執行がまかり通れば、国は抵抗する自治体に対して、頭越しに何でもやれることになる。地方自治を全く無視している」と強調した。