社会新報

【12月14日の福島党首会見】党首が選んだ今年の漢字は統一教会の霊感商法を象徴する「壺」~先制攻撃容認と軍事費倍増の安保3文書改定を許さない

「壺」と書かれた紙を持ち会見する福島党首(12月14日)。

「壺」と書かれた紙を持ち会見する福島党首(12月14日)。

 

 社民党の福島みずほ党首は14日、参院議員会館で会見を行ない、「今年の漢字」や防衛費倍増などについて語った。

 清水寺が選ぶ今年を表現する漢字は「戦」だったが、福島党首が選んだ漢字は、「壺(つぼ)」。統一教会が霊感商法で壺を販売していたことから、ネット上で同教団を象徴する漢字とされる。

福島党首は「今年、統一教会の問題が、かつてなく議論になり、統一教会に日本の政治をゆがめられていたことが明らかになった」と述べ、「なぜ、日本の政治で選択制夫婦別姓、同性婚が認められないのか。LGBTQの差別解消法案が成立しないのか。(自民党政治での)『家族』とは何なのか。統一教会の求めるものではないか」と追及。「政治と統一教会との関係を断ち切り、人権を大事にする政策を実行するべきだ」と述べた。

 岸田政権が、日本の安全保障政策の大転換となる安保3文書の改定を国会閉会中に閣議決定しようとしていることについても、福島党首は「民主主義を踏みにじるものだ」として、「強く抗議する」と表明。安保3文書改訂に盛り込まれる敵基地攻撃能力についても、「集団的自衛権の行使と相まって、米国の指示で日本が敵基地攻撃能力を使えば、誰が見ても先制攻撃。反撃されることは明らかで、日本全土が戦火に見舞われ、多大な被害を受ける」と懸念した。

 また、防衛費増額とそのための負担は「国民の責任」という首相の発言について、福島党首は「勝手に防衛費を年間11兆円まで引き上げるとして、財源が必要だと増税するなどあり得ない」「復興特別所得税を防衛費にあてようという動きもあるが、正に邪道。東日本大震災での被害を冒とくするもので、絶対にやっていけない」と批判。「税金は皆の社会保障や福祉、教育に使うべき。敵基地攻撃能力にも防衛費増額にも、増税にも社民党として反対していく」と力説した。