社会新報

【12月28日の福島党首会見】軍事費の倍増と先制攻撃に道を開く安保3文書改定を厳しく批判~来春の統一自治体選挙と次期衆院選の必勝へ決意

 

 社民党の福島みずほ党首は、2022年最後の会見を同12月28日に行ない、一年を振り返り、今後の展望を述べた。

 福島党首は「インフレ、円安、物価高、生活が厳しい、そんな声が本当に多い一年だった」と述べ、「参院選で全国を回っている時に、沢山の人々から『社民党が国会に必要だ』と言っていただいた。社民党が政党要件を確保できたのは、沢山の人達の思いがあったからと思う」と感謝の意を表した。また、「そうした気持ちを受け止めて、来年、統一自治体選挙へ、その後の衆院選へ、しっかりつなげていきたい」と決意を語った。

 統一教会問題については、「政治との関係の徹底究明がまだ十分行なわれていない。この徹底究明を行なうことを社民党は他の立憲野党と共にしっかりやっていく」と改めて追及の構えを見せた。

 相次ぐ大臣の更迭にも言及。「秋葉復興相、山際経済再生相、葉梨法相、寺田総務相、岸田内閣の下で、ほんの数か月の間に立て続けに4人が更迭された。首相の任命責任は問われる。更迭するのもあまりに遅い」と批判。また、LGBTやアイヌ、在日コリアンの人々に対する差別的な言動を繰り返してきた杉田政務官の更迭にも触れ、「松本総務相は杉田政務官の発言を『精査する』としているが、その精査はどうなった?」と問い、「更迭で終わらせてはならない」と強調した。

 また、防衛費の倍増と事実上の先制攻撃である敵基地攻撃能力に道を開く安保3文書の改定を厳しく批判した。その上で、岸田首相がBSの番組で防衛費倍増のための増税前に衆院解散選を示唆したことについては、「(防衛費増を決めた)安保3文書の閣議決定の時点で、問われるべきだった」と述べ、岸田首相が年明けに訪米することについて、「安保政策の大転換を、国会の召集前に、米国に報告するのか」と疑問を呈し、「どこの国の首相なのか。米国に行く前に、国会を開いて、議論すべきだ」と求めた。