神奈川選挙区予定候補・うつみ洋一さん~生きづらさを変える~ 比例代表予定候補・山口わか子さん~戦争体験の語り部に~
(社会新報2022年6月15日号2面より)
社会民主党全国連合は6月2日、持ち回りの常任幹事会で、次期参院選の神奈川県選挙区に党神奈川県連副代表のうつみ洋一さん、比例代表に元衆院議員の山口わか子さんを公認で擁立することを決定した。
同日、国会内で会見したうつみさんは、政策として貧困問題の解決を挙げた。
「日本の相対的貧困率は15・4パーセントで6人に1人。貧困と格差が拡大した要因には、小泉内閣による構造改革がある。新自由主義経済政策で派遣労働者を増やした。政治の力によって命と暮らしを守る規制をつくらなければならない。生きづらさは政治の責任だ」
また、神奈川県が沖縄県に次いで米軍基地が多い県であることから、日米地位協定の抜本改定を求めた。
「20年前に米兵にレイプされたオーストラリア人女性のジェーンさんが主張したとおり、地位協定は米兵が日本の法律に従わなければならないと定めていない。これが米兵の犯罪が放置される要因だ。PFOS/PFOAの有機フッ素化合物による地下水汚染も米軍の泡消火剤が原因との説がある。米軍の責任を明確にするためには地位協定の抜本改定が必要だ」と強調した。
↑うつみさん(左)と党首が会見(2日、国会内)。
1959年、和歌山県生まれの63歳。同県立新宮高校を卒業し、NTT西日本に入社。27年間、労組専従役員を務める傍ら、市民運動に参加。現在、党全国連合職員、党神奈川県連副代表。
若者に平和の尊さを伝える
【長野】党長野県連(中川博司代表)は2日、長野市内で会見を開き、山口わか子元衆院議員を参院選比例代表に公認として擁立し戦うことを表明した。
山口さんは87歳。「戦争体験者、黙ってられない!」を掲げ、若者たちに戦争体験を通じた平和の尊さ、いのちを大切にする政治への転換を訴える。
山口さんは、小学1年の時に太平洋戦争が始まり、兄を東京大空襲で、母ともう一人の兄を結核で亡くした経験から、「戦争や医療体制の不備で命が失われた当時の状況が、防衛費を増強する一方で医療福祉を切り捨てる今の社会と重なる」と指摘した。
戦争を知らない政治家が、戦争のできる国づくりを進め、憲法を壊すことに躍起になっている状況を懸念し、戦争体験の語り部として「次の世代に平和な社会を残すために頑張りたい」と決意を語った。党県連では、山口さんの思いを動画で発信するほか、集会で戦争体験を語る機会を設けることや、県選挙区の市民と野党の統一予定候補・杉尾ひでやさんとタイアップした宣伝を行なう機会を追求している。
↑山口さん(左)と中川博司代表(2日)。
1934年生まれ。保健師として旧南安曇郡豊科町(現安曇野市)職員となり、県内初の女性収入役などを歴任。2000年に衆院長野2区に出馬し、比例北陸信越ブロックで当選。1期を務める。現在、党長野県連顧問、憲法9条を守り広げる安曇野の会代表。
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