社民党の福島みずほ党首は、11月9日、参院議員会館で会見を行ない、統一教会の被害者救済法案や、南西諸島などでの日米合同統合演習について語った。
福島党首は、統一教会の被害者救済法案を今国会に出す・出さないなど発言に一貫性のない岸田首相に対して、批判を浴びて、軌道修正するのではなく「早くから正しい判断をするべきだ」と注文を付けた。また、統一教会との深い関係から、事実上、更迭された山際大志郎前経済再生相が、自民党の新型コロナウイルス対策本部長に就任したことについて、「自民党はどうなっているのか。任にあらずと大臣を更迭された人間が、重要な役職についている。岸田首相はこれで良いのか」と疑問を呈した。
岸田政権の28・9兆円の経済対策についても、21年度の決算で、コロナ対策予算の2割が実際には執行されなかったことに言及。「ずさんな予算執行で大丈夫なのか」と首を傾げた。
福島党首は、今月3日、国連の自由権規約委員会が、日本の人権状況に関する勧告を公表したことに触れ、「ジェンダー平等や、LGBTQ関連、ヘイトクライム、死刑制度や表現の自由など、実に多くの点で改善を求められおり、非常に重く受け止められなくてはいけない」と述べた。その上で、「社民党は自由権規約委員会の勧告一つひとつを改善するため全力を注ぐ」と宣言した。
福島党首は、10日から19日まで行なわれる、大規模な日米共同統合軍事演習「キーン・ソード」を中止するよう、社民党沖縄県連合が沖縄防衛局に申し入れしたことを報告。「民間の港湾・空港が使用される他、与那国島では、重火器を備えた16式機動戦闘車が公道を走るなど、南西諸島が戦場となることを前提とした訓練だ」と批判した。「社民党は戦争を避ける平和外交を重視していく」との方針を強調した。