社民党の福島みずほ党首は9月20日、参院議員会館で定例記者会見を行ない、衆院選に向けた動きや岸田首相の国連での演説などについて語った。
衆院選に向けた候補者の擁立について、福島党首は「全国のブロックの全てで、選挙区か比例区かで候補者を擁立する」「9月いっぱいを一つの目途に擁立を急いでもらっている」と語り、10月4日に予定されている全国幹事長会議で進めていくとした。また、福島党首は、大椿ゆうこ副党首と共に写った新しい社民党のポスターを紹介。「軍拡の 税金は暮らしに、頑固に平和暮らしが一番という社民が日本の政治に必要だ」と強調した。
現在、米国ニューヨークで開催されている国連総会に岸田文雄首相が出席し、演説したが、岸田首相が「人間の尊厳に光をあてることで、国際社会が体制や価値観の違いを乗り越えられる」と訴えたことに、福島党首は言行不一致だとして疑問を呈した。「人間の尊厳というならば、憲法13条が個人の尊重、憲法24条が個人の尊厳を規定しており、それに基づいて私たちは選択的夫婦別姓や同性婚を提案しているのだが、自民党が賛成に回らず、実現していない。国内人権救済機関や個人通報制度も実現していない」と、福島党首は批判。社民党として、これらの実現を今後も「強く求めていく」と述べた。
福島党首は、経団連の十倉雅和会長が記者会見で社会保障などのために消費税増税を主張したことについても言及。「強く抗議する」と憤った。「社会保障のため財源が必要というならば、なぜ軍拡を批判しないのか。経団連は来年の税制改正要望の中で応能負担など公平な税制の実現は一切言ってない。円安物価高、年金支給額が下がる中で、消費税増税したらみんなの生活が本当に 厳しくなる」として、経団連の姿勢を厳しく批判した。