社会新報

【訃報】前党首の又市征治さんが逝去~国の特別会計の活用を実現

又市征治 前党首

又市征治 前党首

 

(社会新報9月27日号2面より)

 

 前社民党党首の又市征治元参院議員が18日早朝、富山県内の病院で亡くなった。79歳だった。
 又市さんは富山市出身。富山県庁職員を経て、自治労同県本委員長などを務めた。2001年の参院選の社民党比例代表で初当選し、3期連続で当選した。
 この間、社民党の副党首、幹事長、党首を歴任した。09年、社民党が民主党、国民新党とともに鳩山連立政権に参画すると、又市さんは副党首として連立政権を支えた。その後、米軍普天間基地移設問題で社民党は辺野古新基地建設に反対。福島みずほ党首は大臣を罷免され、連立政権を離脱した。
 又市さんは、党の再建を目指して18年に党首選挙に立候補し、無投票で当選した。翌19年には肺がんが見つかったことを公表し、同年の参院選には出馬せず、20年の任期満了に伴い党首を退任。政界を引退した。憲法に違反する集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法(戦争法)に一貫して反対した。
 参院決算委で国の特別会計問題について数十回にわたって追及し、一般会計に繰り入れて活用すべきと訴えた。06年4月、同委員会で特別会計の余剰金を「国民生活の向上、改善に役立てるべき」と訴える又市さんの情熱に、谷垣禎一財務相がエールを送る一幕もあった。結果として06年から13年までに累計で35兆円余りが一般会計に繰り入れられた。

 

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