声明・談話

【談話】イスラエルのガザ封鎖・武力侵攻に抗議し、即時停戦を求める

2023年10月19日

社会民主党

幹事長 服部 良一

 

 10月7日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスのイスラエル領内へロケット弾攻撃に端を発した武力衝突が発生した。イスラエルはガザ地区を封鎖、電気・水が止まった上に、地上侵攻を含む大規模作戦を行うとして、ガザ北部の住民に対してガザ南部への24時間以内の避難を一方的に通告し緊張が高まっている。17日にはガザの病院が爆発し500人近くが亡くなる事態となり、全世界に怒りと抗議が広がっている。

 イスラエルが報復として予告しているガザへの地上侵攻を含む大規模な攻撃は、ガザで生活している市民をはじめ医療機関、パレスチナ支援をしている国連組織、人権団体など多数の生命を脅かす非人道的な侵略行為でありジェノサイドとも言えるものである。

 イスラエルはガザ北部の住民へガザ南部への避難を通告しているが、北部の住民はおよそ110万人、そもそも短期間で南部へ全員が避難することは物理的に不可能であることは明らかだ。さらには病人や妊婦など、北部同様南部の病院も医療がひっ迫している状況下で、北部の病人や負傷者を受け入れる態勢はない。医療だけでなく、食料も水も住まいも不足している状況下で、ガザ北部の住民らが避難できるわけがない。イスラエルの通告に対して、グテレス国連事務総長も「まったく不可能」と撤回を要請し、WHO(世界保健機関)、EU(欧州連合)、赤十字国際委員会、国境なき医師団、多数の人権団体などが強く非難している。一方で、米国のバイデン大統領は巨額の武器援助を議会に要請し東地中海へ空母を相次いで派遣するなど、イスラエルの行為を公然と支援している。

 イスラエルが計画している攻撃は、かつてナチスドイツが犯したユダヤ人虐殺であるホロコーストに匹敵する大規模なパレスチナ人虐殺を引き起こすことにならないのか。イスラエルは地上侵攻計画を中止し、イスラエルとハマス双方の即時停戦を求める。

イスラエルとハマスの武力衝突からわかることは、武力が決して平和をもたらすことはなく、流血の連鎖となることである。そして、その犠牲になるのは一般の住民・市民たちである。戦争放棄、戦力の不保持をうたう憲法を持つ日本こそ、国際社会と一緒に即時停戦と和平構築に全力を上げるべきであり、社民党も平和を望む世界の市民と連携していく。

 

以上