社民党の福島みずほ党首は、11月22日の定例会見で、中東情勢や補正予算、国立大学法人法などについて語った。
福島党首はパレスチナ自治区ガザへのイスラエル軍の激しい攻撃について「病院への攻撃はあり得ない。赤ちゃんや治療を必要とする人々が亡くなっていることに怒りを禁じ得ない」と述べ、「一刻も早くやめるよう、政府は働きかけるべきだ」と求めた。また、「市民への攻撃に抗議をしないことは、ガザ攻撃への加担になると思う。岸田総理は国際人道法違反であると明言しないが、本当に問題だ」と批判した。
岸田政権の補正予算案について、福島党首は「13兆円の中身はどうなのか。防衛強化資金として1兆円以上計上されている。本予算だとチェックが厳しいので、補正予算に盛り込むという形でつぎ込んでいる」と追及。「教育や福祉や介護についてはものすごく少ない。生活のための補正予算ではないということを強く言いたい」と、その軍事偏重ぶりを指摘した。また、補正予算案にマイナカード普及のための拠出も含まれていることについて、「マイナ保険証が問題にされているのに、何故、補正予算に入っているのか?」と疑問を呈した。
国立大学法人法の改悪案が参院で審議入りすることについて、福島党首は「強く抗議する」と述べた。「この法案では、国立大に運営方針会議の設置を義務づけ、会議委員は、外部の有識者も含め、文科相の承認を得た上で任命される。これは憲法23条が保障する学問の自由、大学の自治に対する明確な政府からの介入になる」と批判した。
殺傷能力のある武器の輸出に関する与党間の協議についても、福島党首は「戦後の日本の平和主義を根本的に変えてしまう重大な問題」と懸念。「国会で議論すべきだ」と強く求めた。