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野党4党で臨時国会召集要求書を提出

 本日午前中、福島みずほ党首・枝野幸男立憲民主党代表、玉木雄一郎国民民主党代表、志位和夫日本共産党委員長による会談が行われ、新型コロナウイルス対策などを議論する必要性を確認しました。そして、憲法53条に基づき、臨時国会召集要求書を大島理森衆議院議長に提出しました。以下に、全文を掲載します。

 

 

臨時国会召集要求書

 安倍前内閣同様、菅内閣は、新型コロナウイルス感染症への対応で失策を重ね続けている。

 昨年一月、わが国で初めて感染者が確認されたが、本格的な対策を検討し始めるまでに一か月もの貴重な時間を空費するなど、初動対応を完全に誤った。その後も「アベノマスク」や「Go Toキャンペーン」に象徴される的外れ、非科学的、後手後手、支離滅裂、朝令暮改の対応に終始、緊急事態宣言とその解除を何度も繰り返す事態に陥った。この結果、多くの国民が、十分な補償もないままに生活、事業などあらゆる面で不自由を強いられ、生活に困窮し、事業継続を断念する事態に追い込まれた。

 このような中、政府与党は、われわれの会期延長の申し入れを黙殺し、通常国会を閉会した。その後発覚したのが、政府が、酒の提供を続ける飲食店について、金融機関による働きかけや酒類販売業者への取引停止を要請するという、どさくさ紛れの不当な行政指導である。政府が自ら、優越的地位を濫用した圧力行使を呼びかけるのは、法治国家としての根幹をも揺るがす暴挙と言うほかない。

 そして今、国民の不安をよそに、東京二〇二〇オリンピック競技大会の開催が強行されようとしている。すでに各方面から、大会の新型コロナウイルス感染症対策には大きな不備があるとの指摘があり、このまま開催が強行されれば、重大な結果を招きかねない。

 新型コロナウイルス感染症に対し、国民が一丸となって立ち向かっていくためには、国権の最高機関である国会を召集し、国民の英知を結集させるしかない。加えて、各地で頻発する豪雨災害に対応するためにも、臨時国会の早期召集は不可欠である。

 よってここに、日本国憲法第五十三条に基づき、立憲民主党、日本共産党、国民民主党及び社会民主党は、衆議院議員百三十六名の連名により、速やかに臨時国会を召集するよう強く求める。菅内閣は、憲法五十三条に基づく臨時国会召集について、「内閣には合理的期間内に召集する法的義務がある」との最近の判決も重く受け止め、責任ある対応を取られたい。

 

令和三年七月十六日

 安住淳外百三十五名

 代表者 安住淳 穀田恵二 古川元久 照屋寛徳

内閣総理大臣 菅 義偉 殿

 

*臨時国会召集要求書原本並びに衆議院議員136名の一覧はこちら

 

日本国憲法第53条

内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。