月刊社会民主

月刊社会民主10月号が近日発売へ

 

 

 自民党総裁選に関する報道が騒がしい。しかし、ちょっと待ってほしい。その前に岸田政権3年間とは何だったのかをきちんと検証しなければならない。

   格差是正を目指す「新しい資本主義」はいつの間にか立ち消えになった。「聞く力」とは真逆に重要政策の決定で国会軽視の「聞かない」姿勢があらわに。「寛容な政治」はどこへやら、沖縄の民意を無視した辺野古米軍新基地建設の本体工事強行の「不寛容」さは酷い。

 6月に成立した自民党提案の改正政治資金規正法は、抜け道と先送りのオンパレード。旧統一教会と癒着問題はうやむやのまま。9月17日付の朝日報道で疑惑が再燃している。昨年成立した「GX脱炭素電源法」は3・11の忘却と原発回帰そのもの。60年間に延長して原発運転を可能にしてしまった。

 安保3文書改定で、防衛予算をGDP比1%から2%へ倍増し、憲法を否定する敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有を容認した。退陣表明後に現代版ナチスの全権委任法とも呼ぶべき緊急事態条項の創設や九条への自衛隊明記などを盛り込む憲法改悪の論点整理を強行した。

 散々だった3年間を本誌として総括する。