社会新報

衆院憲法審で新垣副党首が訴え~統一教会と国葬こそ憲法審で論ずべき

衆院憲法審査会で発言する新垣邦男副党首(11月17日)。

 

(社会新報11月30日号1面より)

 社民党の新垣邦男副党首(所属会派=立憲民主党・無所属)は11月17日の衆院憲法審査会で「統一教会と国葬の憲法上の問題こそ論じるべきだ」と主張した。
 統一教会問題に関し、「宗教2世の被害が今まさに現在進行形であり、直ちに対応する必要がある」として、「もし、宗教2世救済のための法制定に憲法上の問題があるというのであれば、国会法102条の6を根拠に、本審査会において議論すべきだ」と強調した。
 統一教会による高額献金などの被害を回復するために献金の「取消権」を家族にも認めることが憲法29条の保障する財産権を侵害するかどうかについて、「本人の信教の自由、自己決定権、財産権の行使は憲法的に認められているとはいえ、家族の幸福追求権や財産権を侵害する事態をもたらす行為に対し、一定の制約を課す法制定が絶対に認められないわけではない」と述べ、家族の「取消権」を認めるべきとの立場を表明。
 また、新垣副党首は国葬の問題について「総理大臣経験者とはいえ、一個人を特別扱いすることは憲法14条の法の下の平等に反し、弔意の強制は憲法19条の思想・良心の自由への侵害に当たる。また、国葬開催に当たり、憲法41条で国権の最高機関として規定させる国会に諮ることなく、閣議決定だけで実施や予算支出を決めてしまったことも大きな問題だ」と指摘し、国葬強行の憲法上の問題を憲法審査会で議論するよう求めた。