【5月31日の福島党首会見】同性婚を認めないのは違憲との名古屋地裁判断を歓迎~法相会見で「可能」を一夜にして「不可能」に訂正、入管法改悪案の立法事実は完全破綻
(社会新報6月7日号2面より)
社民党の福島みずほ党首は5月31日、参院議員会館で会見し、同性婚裁判やGX電源法、入管法改悪案について語った。
冒頭、党首は前日に名古屋地裁で、国が同性婚を認めないことは憲法違反だとの判断が下されたことに言及。「札幌地裁に続いて2件目の違憲判決。極めて大きい」と述べた。また党首は同性婚が認められないことについて、政治の責任が大きいと指摘。「同性婚を認めていいという見解が世論調査では多いし、裁判でも2件、違憲の判断がある。国会が最もアップデートされていない。(現在の政府与党案ではなく)LGBT議員連盟の理解増進法案の成立に向け、たくさんの人と努力したい」と語った。
続いて、会見当日にGX電源法(原発推進法)が参院本会議で成立したことについて「社民党として強く抗議する」と述べた。「運転開始から40年経った原発の運転延長の判断を、今まで原子力規制委がしていたものを、替わりに経産省がするもので、規制と推進を分離する原則に全く背く。原発事故の反省はどこに行ったのか」と憤った。
入管法改悪案については、齋藤健法務大臣が5月30日午前の会見で、「1年半で500件の難民審査は可能」との発言を同日夜に訂正、「不可能」としたことについて、福島党首は問題視。「柳瀬房子参与員が2021年4月21日の衆院法務委員会での『2000件の対面審査を行なって難民と認められたのは6人』『難民はほとんどいない』との発言が、入管法改悪案の立法事実にとされたが、19年11月に柳瀬氏は『1500件の対面審査を行なった』と発言しており、1年半で500件審査したことになる。大臣がこれを否定したことで立法事実が完全に破綻した。入管法改悪案は廃案にすべきだ」と強く訴えた。
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