社会新報

【12月2日の福島党首会見】成立した補正予算を厳しく批判~巨額すぎる予備費に疑問、もっと暮らしを応援すべき~安保関連法と敵基地攻撃はダブルの憲法違反

 

補正予算成立後に会見する福島党首(12月2日、参院本館)。

 

 社民党の福島みずほ党首は、12月2日の参院予算委員会後、会見を院内で開き、補正予算の内容や予算委での質疑について報告した。

 2日に参院で成立した補正予算について福島党首は、「社民党として反対した」と報告。「金額ありき。予備費が巨額であるのに対し、暮らしが大変な人々に十分応えているのか。電気やガスなどへの支援など、ほんの一部に限られている。もっと個人を応援すべきだ」と述べた。また、電力会社のカルテルが追及される中、「国は電気料金のどの部分に補助をするのか、つり上げられた電気料金は安くなるのかなどを検証すべきだ」と訴えた。

 福島党首は、杉田水脈総務政務官の一連の差別的発言に対する追及を報告。「アイヌや在日コリアンの方々が民族服を着ていたのを、『コスプレおばさん』とやゆした。本当にひどいヘイトスピーチだ。2014年の衆院本会議での、『男女平等は絶対実現しない妄想』という発言もあまりにひどい。今日、この発言を追及したら、『別の政党の時の発言』と、まともに答えなかった。岸田首相にも『この発言を14年の衆院本会議で聞いてどう思ったのか』と質問したが、『内閣の一員として、今はちゃんとやってほしい』という答弁に終始し、自身の任命責任に自覚がない」として、杉田政務官のみならず、岸田首相自身の資質が問われていると批判した。

 福島党首は敵基地攻撃能力についても質問し、「岸田首相は、『敵基地攻撃能力も、(安保法制)武力行使の三要件で行なうことを考えている』と答弁した」として、集団的自衛権の行使の一環として敵基地攻撃が行われることを追及。「岸田首相は『憲法の範囲内』『先制攻撃ではない』『専守防衛だ』と言うが理論的に破綻している。安保関連法の違憲、敵基地攻撃の違憲と、ダブルの違憲となっている」と批判した。