
花岡さん(左)と来住さん。
社民党の福島みずほ党首は5月7日、参院議員会館で会見を行ない、参院選の新たな社民党公認予定候補者を紹介した。今回、公認決定したのは、比例代表に新人で市民平和運動家の花岡しげるさんと、兵庫県選挙区に新人で党兵庫県連合国政対策委員長の来住(きし)文男さん。2人とも、福島党首の会見に参加し、それぞれの政治への思いを語った。
全国比例区から出馬する花岡さんは、1943年生まれ。東京大学法学部政治学科卒。日本勧業銀行(現みずほ銀行)入行後、カリフォルニア大学バークレー校経営学修士。カナダ第一勧業銀行副頭取などを歴任した。2003年、自衛隊イラク派兵反対集会を機に市民運動に参加。近著『14歳から考える恒久平和のつくり方』(花伝社)では「積極的非武装中立論」を唱える。
花岡さんは、自らが作詞作曲した反戦歌をうたい、「自衛隊も米軍もなくなる、兵器産業もなくなるという真の恒久平和の日本を建設するため、頑張っていきたい」「自衛隊員の方々には、誇りを持って働いていただける災害救助即応隊という災害関係の仕事に従事していただく」「日本の本当の意味の独立を勝ち取りたい」と熱弁。福島党首も、「今年は戦後80年。だからこそ平和のことを訴えていただきたい」と述べた。
来住さんは1960年、姫路市生まれ。社民党で初めて兵庫県選挙区から出馬する新人。78年、平安高校卒業後、国鉄に入職。国鉄労働組合に加入。国鉄の分割民営化を経て、JR東海に入社し、2025年2月まで勤務。国労エリア本部役員、党京都府連幹事長などを務めた。
来住さんは「私は40数年間、国鉄・JR東海で新幹線の線路の保守管理を担当してきた。国鉄分割民営化では、当時、自民党はローカル線をなくさないと主張していたが、JRになって、ローカル線が廃線となることが増えた」と、地域の交通が失われている現状を懸念。「ローカル線がなくなったら地域社会はつぶれていくのではないか。少子高齢化が進む中で政治の責任で地域の交通を守らなければならない。そういった決意で挑戦を決めた。また、兵庫県は知事のパワハラで揺れており、これらの問題にも力を入れていきたい」と語った。
福島党首は「兵庫県は非常に注目されている選挙区。なんとしても勝ち抜いてもらいたい」とエールを送った。