【10月26日の党首会見】山際大臣の更迭は遅すぎる~マイナカードは説明もなく懸念ばかり
(社会新報11月2日号2面)
社民党の福島みずほ党首は10月26日、参院議員会館で会見を行ない、山際大志郎経済再生相の辞任や安保3文書について語った。
山際大臣が辞表を提出し、事実上更迭されたことについて、福島党首は「やっとだ。あまりに遅すぎた。統一教会とのつながりも真っ黒。新しい事実が出た時点で更迭するべきだった。次から次に統一教会との関係を示す写真が出てくる」と批判し、「そもそも山際大臣の続投を認めたのが間違い」と岸田首相の任命責任を追及した。また、ジェンダーやLGBTに関する暴言や、ジャーナリストの伊藤詩織さんに対する名誉毀損(きそん)裁判での敗訴などが問題となっている杉田水脈総務政務官にも言及、「岸田首相の政務三役の任命基準が分からない」と厳しく批判した。
統一教会への質問権の行使については、「野党のヒアリングで、前川喜平・元文科省事務次官は『質問権は強制力がない』と話していた。(解散命令が出た先例の)明覚寺よりも、旧統一教会による被害は大きい。民事裁判の結果だけでも解散命令の請求ができる事案ではないか」と、裁判所に対して速やかな解散請求を行なうべきだとした。
健康保険証とマイナンバーカードとの一体化について福島党首は、「デジタル庁の役人に聞いてみると『健康保険証の廃止』を検討中だという。ただ、地域の開業医などがマイナカードに対応できないことが予想されるし、紛失した場合は再発給に1ヵ月もかかる。その間の医療をどうするのか」と懸念を示した。
政府が年末までに改定する方針の安保3文書に関しては、「敵基地攻撃能力の保有が含まれるなど、『専守防衛』という国是を転換するものだ。閣議決定だけで決めようとするなら、国会軽視で、民主主義、国民主権の破壊。国会での説明や論戦が行なわれるべきだ」と強く求めた。