声明・談話

【談話】「黒い雨」訴訟の原告側全面勝訴を歓迎する

2021年7月26日

社会民主党幹事長 服部良一

  1. 本日、菅総理は原爆投下後に降った放射性物質を含む「黒い雨」により被爆したと訴えた原告84名全員(うち14名は死亡)を被爆者と認め全員に被爆者健康手帳を交付するように命じた広島高裁判決について上告しない意向を表明をした。社会民主党は721日、立憲民主党、日本共産党、国民民主党と共同で上告の断念を厚生労働省に対し、原告の高齢化により一刻も早い救済が求められることから最高裁判決を待つのではなく、86日の広島での平和記念式典より前に上告断念を表明し、救済の道筋をつけることを求めた。広島県知事ならびに広島市長も日本政府に対して上告断念を求めていた。原告や自治体首長の切実な声と野党の共闘がこの度の結果へと結実した。日本政府の上告断念、そして、原告の勝訴確定を歓迎する。
  2. 「黒い雨」を浴びた方々に対する被爆者としての認定と被爆者健康手帳の交付は現行の被爆者援護法の運用改善で可能である。社会民主党は被爆者のみなさまが高齢化するなか、誰ひとり取り残すことなく救済できるように一刻も早い同法の運用改善の実現を約束する。最後に、本日までしなやかに粘り強く闘ってこられた原告のみなさん、弁護団のみなさん、支援者のみなさん、被爆者のみなさまに寄り添うすべてのみなさんに対して心から敬意を表する。